こちらの記事「Ozoneにおまかせすると強烈にローエンドをゲインされる問題」で議論されてますローエンドの扱いの考え方が興味深いので記事を紹介します。
ローエンドのカットにを機械的50Hz以下をバッサリ切ってしまうのは今までも抵抗がありましたが、この記事を読み、ローエンドの扱い方を勉強させていただきました。今僕にはいくつかの選択肢が見えました。
教科書通り(?)に50Hz以下をカットする
ダンスミュージック、EDM系など、特にローエンドが重要なジャンルでは30Hz以下をカットする
ローエンドは20Hz以下を緩くカットする程度の調整のみで、ミックス時のローエンドを極力残す
ローエンドはカットしないでミックス時のローエンドを残す
僕個人としても機械的にローエンドをカットすると再生環境によっては違和感が出たりするし、曲の雰囲気がガラリと変わったりするので、考えなしにとにかく50Hzをカットするのは好みではないのであんまりやりません。
ローエンドはやはりミックス時のニュアンスを残す方向でローエンドを極力残しつつ整えるのが一番正しいのではないかと思います。つまり、「3. ローエンドは20Hz以下を緩くカットする程度の調整のみで、ミックス時のローエンドを極力残す」派ですかね。ただし、リファレンスの曲に合わせるために、50Hz以下をカットする必要があればやれば良いと思います。
ローエンドをブーストする場合も同じように、リファレンスに合わせる必要が出てきたときに、足りないローエンドを調整としてブーストするのは「あり」だと思います。
ローエンドのカットの理由として、ほとんどの再生環境で再生できない音はノイズの素なのでカットする必要がある、と書かれた本やブログ記事などもありますが、再生できない音は大抵が単に聞こえないだけでノイズになるようなことはほとんどありません。(私の経験と所感なのでツッコミはあるかもしれません)
少なくとも「1. 教科書通り(?)に50Hz以下をカットする」考え方は、音圧戦争の中で如何に音圧に寄与しない音を削るかを考えた際に、ローエンドをカットする方向にたまたま時代が向いたのだと思います。現在はラウドネス基準値が配信音楽の普及とともにヘッドルームを確保したマスタリングが普通になってきたので、楽曲全体を歪ませてまでローエンドをカットする必要は無くなったと思います。鳴り方を整える程度で良いと思います。
ちなみに私もOzone丸投げはやってないし、そもそもOzone使わないです。
一部のEQ類を色々試しているときにさしたりしますが、やはり最終的には別のEQ使ってしまうんですよね。一番良く無いのは、「Waves使えば安心」、「Ozone使えば安心」というように、ツールを盲信することはやめた方が良いと思います。
やはり、試行錯誤しないことが最大の失敗になるのかもしれませんね。
以上は、私の所感なので批判もあると思いますが、参考になる人には参考になれば良いなと思います。
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