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自動マスタリングサービスとの比較

執筆者の写真: horizonsoundstaffhorizonsoundstaff

更新日:2021年11月28日



最近ではAI技術を使ったマスタリングや自動マスタリングと呼ばれる種類のマスタリングが増えてきています。便利な世の中になったなーと感じています。そこで、自動マスタリングと手動によるマスタリングを比較してみたいと思います。


では早速。


元となる2ミックスの音源

低音が団子になっている感じがします。これをマスタリングで少し分離良くできたらもっとカッコいいと思ったので、分離良くしてなおかつ少し高音を上げてロックっでよくある周波数分布に変えたいなと感じました。



日本製の某自動マスタリング

音圧が確かに若干上がっています。サービスの名前どおおりかと思います。

マスタリングに音量調整程度の意味しか感じていない人にとっては無料で使えるので便利なサービスのように思います。マスタリングで積極的に音楽性を求めないのであれば2ミックスのまま自動で音量を調整してくれるので使いでがあると思います。



手動マスタリング

某自動マスタリングが音圧をがっつり上げていたので負けじと音圧を上げました。今の時代音圧はそこまでこだわるポイントでもないと思うので、音圧以外で違う点としては左右の広がりが加わっていることが大きなポイントかと思います。そして、音の輪郭が大きくなっているのが聞いてお分かりになるでしょうか。某自動マスタリングサービスですと音量が大きくなっているけど音の輪郭が変わらず、まるで小さい箱に詰め込まれているようです。手動マスタリングだと左右上下に大きく音が広がり音の輪郭が大きくなっています。そしてロックらしく聞こえる周波数分布に整えています。



まとめ

マスタリングはまだまだ自動化できないんじゃないでしょうか。AIで学習を頑張っても必ずしもセオリー通りの調整が楽曲にとって良いかわかりませんし、アナログ機材の良い部分を完全にシミュレートできるとは到底思えません。手動マスタリングではクライアント様の要望に応じて雰囲気をガラリと変えることも可能です。


特にAI系はマスタリングは流行りのようなもので使う際には注意が必要だと思います。今のAI単純に「過去の楽曲をたくさん分析した結果多くの曲でこのバランス」だった設定を提案しているに過ぎないのです。アーティストは今までにない音楽や音を世の中に出していくわけですから、過去の分析よりも「今新しい」と思える音作りやバランスが大事です。ですので最後は人の判断によって微調整する必要があると考えて使うべきだと思います。


結論まだまだ人の手を介した手動マスタリングの方が良い結果が得られるのではないかと思います。今回はインスト音源でしたが、そのうち歌もののバージョンで自動マスタリングと比較できたら面白いなと思っています。



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